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Vol.86 才能とは……

 ある雑誌で、将棋の羽生善治さんのインタビューを読んでいたら、変興味深
 い言葉を見つけました。 

☆ ☆ 

 私は今まで、才能というのは、“一瞬の煌(きらめ)き”だと思っていたん
 ですが、 違うんだということに気が付きました。 
 たぶん10年、20年、30年と、同じ姿勢で情熱を傾けられることこそが、才能
 なんだと思っています。 

☆  ☆ 

 さすがは、19歳での初タイトル以来、約20年間にわたり何らかのタイトルを
 保持。一時期は将棋の世界にある全てのタイトルを独占した人の言葉だと思
 いましたね。

 スポーツ選手でも、「ある1年間」に突出した成績を残した人、 ミュージシ
 ャンでも、「1曲だけ」大ヒットを飛ばした人、 作家・役者・事業家・・・
 いくらでもいますよね。 
 今は海の向こうで活躍する、プロ野球のイチロー選手が凄いのは、 年間262
 本のヒットで84年ぶりにメジャー・リーグ記録を塗り替えたことでも、首位
 打者や新人王、オールスターのMVPなど数々のタイトルを取ったことでもなく、
  毎年、コンスタントに成績を残し続けていることだと思います。 
 具体的には「7年連続200本安打」が挙げられますよね。 
 これは“天才”という言葉だけでは片付けられません。 
 彼の言葉にこういうものがあります。

☆ ☆ 

 “進化”する時というのは、形はあまり変わりません。
 でも、見えないところが変わっているんです。
 それが、本当の“進化”というものじゃないですかね

☆  ☆ 

 ある記事で見ましたが、実は2007年度のイチロー選手、 シーズン前にフォ
 ームを一部矯正したんだそうです。 
 あそこまで実績のある人でも毎年、毎年“進化し続ける”ために、 人知れ
 ず、努力しているんですよ。 
 日米通産2500本安打を達成した時には、「ここまで来られたのは、日々の積
 み重ねがあったから」と言っています。
 こつこつと積み重ねてきたから、今がある。
 彼の言葉だからこそ、重みがあるのではないでしょうか。

 私たちの日常を振り返ってみた時、どうでしょう。 
 社会人なら「納得のいく仕事ができた」 
 学生なら「テストでいい点が取れた」
 その他にも、「うまくやれた」「頑張った」「これくらいでいいんじゃない
 か」 etc…
 現状に満足していては、たぶん、そこから進歩はありません。 
 常に、貪欲に上を目指し続けるから、成長できるんだと思うんです。
 大抵の人は、何かがうまくいった時、その「成功体験」に縛られてしまって
 自分を変えることはしないでしょう。
 たぶん考えることさえしないのではないでしょうか。
 それでは“進化”なんて、できるわけがありません。 

 たとえ結果が出なくても、失敗をしてしまったとしても、 「努力し続ける」
 「情熱を傾け続ける」「自分を信じ続ける」・・・
 その精神こそが尊いのであり、“進化”し続ける原動力なのだと思います。 
 私は、「羽生善治」と「イチロー」という時代を代表する2人にそれを教わり
 ました。
 もちろん、それだけ打ち込めるものに出会えたことが幸せなんだと思いますが。
 私たちは、まずは「打ち込める何か」を見つけることが大切なのかもしれま
 せん。
 継続は力なり――。 
 世の中で“天才”と呼ばれる人ほど、実は、陰では、人一倍、努力している
 んですよね。 
 そして、たぶん、その努力を、努力とは思っていないはずです。

 私たちはそのことを胸に刻み、より一層、努力していかなければいけないん
 だと思います。
 その努力こそが、明日の“進化”に繋がることを信じて・・・

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