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Vol.58 真理子騒動について話し合ってみた

 若い読者のみなさんは、どう思いますか、石原真理子。
 彼女のことを知ってましたか?
 明石家さんまが、トーク番組で言ってました。
 「電話かかってきましたよ。『やさしく書いてあるから』って。やさしくっ
 て何や!」
 言うまでもない例の暴露本のことです。電話での石原真理子とのやりとり、
 さらには、
 「ちょうど前の嫁さんから電話かかってきましてね。オレ2年連続暴露本や、
 って言ったら、『去年もあったの?』って。お前が出したんや!」
 大竹しのぶの自伝「私一人」のことですね。
 見事な芸人魂。2冊の「暴露本」は、いま最高に面白いネタとしてさんま味に
 料理され、視聴者に振る舞われているのです。
 一流ピン芸人の座に20年以上も座り続けている人は、ピンチへの対処法が図
 抜けてます。いやはや、たくましいこと。

 真理子世代の女の先輩(子持ち)と、こんな四方山話をしました。
 「子供をこう育てたいって、ありますか」と私。
 「うーん、強いて言えば、たくましく育ってほしい、かな」と彼女。
 「さんまみたいな人になってほしいとわが子に願う親は少数派だろうけど、
 『人の痛みがわかる子』とか『たくましい子』とか『心の強い子』といった
 あたりに落ち着くんじゃないの」
 「間違っても『美人な子』『男前の男』とは言わないよね、だって真理子の
 なれの果てとか、今話題の暴力ホストとかの話を考えると、美貌の賞味期限
 って実質20年ないって分かるもんね」
 それが2人の結論でした。

 最近、取材で会った芸能プロダクションの社長は真理子騒動について、「あ
 の子はビョーキだよ。あれを表に出しちゃいかんよ」と気の毒そうでした。
 なんでも昔手がけた彼女にちょっと名前の似たトップアイドルとそっくりな
 のだとか。
 「ラジオで突然泣き出したり、引退したと思ったらヘアヌード出したり昔の
 ことをしゃべり出したり。背景には、心の病気があったんだと思うよ。僕ら
 は表では言えないけど、裏で見てるともうこの子限界だと分かってたよ」
 心の病気が何かとまでは知り得なかったけれど、一線を越えちゃったなとい
 う感は持っていた。だから引退させたのに、本人がまた出てきて話題を作ろ
 うとあれこれ動き出し、という構図は「かつてのお抱えタレント」とまるで
 同じだったと、彼は言っていました。

 芸能界は弱肉強食。美貌があっても心の弱い子、じゃあ生きていけない。だ
 から、「たくましい子」が理想というわけですが、それとて「人の痛みの分
 からないたくましさ」じゃあ、人として問題です。
 そして、明石家さんまです。ワイドショーや週刊誌がもう「真理子ネタ」を
 黙殺している中、彼女の話題を本当に自分のネタにしてしまったさんまのパ
 フォーマンス。実は、やさしさなんじゃないかと私は思うのです。
 彼女が活躍したのは80年代後半、日本中が浮かれたバブル時代です。あの日
 本人全体の浮ついた気分を体現した芸能人たちの、宴の後には、バブル崩壊
 で生活破綻した人と同様、仕事も人間関係も破綻させた芸能人が数多くいた。
 芸能界の裏を知り尽くしたベテランなりの、人の痛みが分からなくもない人
 のふるまいなのではないかと。
 どうだろう。違うかな。ものすごく好意的にすぎる解釈かな。

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